足元の雑草から生きとし生けるすべてのものへ想いを馳せて


by garden-cat
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

背中がピンク

d0162276_1136957.jpg

庭の石の上に背中がピンク色のメタリックな輝きをしている小さな虫がいました。
写真には上手く写りませんでしたが、頭と翅の間の背中?が光に反射してキラキラと光っていました。
早速撮影。
体長1cmほど。このカメラでは、これが限界。
調べるとマメコガネという虫でした。
マメ科の植物を食べるので、この子も害虫として扱われています。
あ~、これがマメコガネなのか・・・。

マメコガネムシは20世紀の始め、流通の過程でアメリカにも侵入し大繁殖しました。
農作物の生産に大打撃を与えたことから、「ジャパニーズビートル」と呼ばれ恐れられているということです。
そうして大掛かりな駆除が始まりました。
当時の様子を記した著書があります。

以下抜粋

・・・飛行機がせっせと飛び回るにつれて、殺虫剤の弾丸が、マメコガネムシのうえにも、そしてまた人間の上にも落ちてきた。買い物に行く人たち、仕事に出かける人たち、おひるを食べに学校から帰ってくる子供たち、みんなの頭の上に、《無害な》毒がふってきた。奥さんたちは、《雪のような》こまかい殺虫剤の粒を玄関先や歩道からほうきで掃いた。―
・・・殺虫剤をまいてから二、三日もたたないうちに、デトロイトのオードゥポン協会には、電話がひっきりなしにかかってきた。みな鳥についての電話だった。―
・・・死にかけている鳥を手にとって見ると、あきらかに殺虫剤中毒の症状があらわれていた。体をふるわし、飛ぶ力を失い、麻痺、痙攣などを起こしていた。

・・・化学薬品が土壌にしみこんでゆく。その毒にあたったコガネムシの幼虫はすぐに死なないで、土の上へはい出してきて苦しむ。鳥は、いい餌だとばかりにとびつく。―

・・・生き残った鳥もいる。でも、もう子供はできなかった。巣が、いくつか見つかり、卵も二、三なかに入っていたが、雛の姿は一羽も見えなかった。
哺乳類では、しまりすが絶滅した。・・・じゃこうねずみも死に、野原には兎の死体がころがっていた。―

・・・日本から渡ってきたマメコガネムシを退治しようと、たとえばイロクオイ郡では八年間計画で四百平方キロをこえる地帯に殺虫剤をまいたが、高価な代償をはらいながら、結局わずかのあいだ一時的にコガネムシを押さえつけただけで、マメコガネムシは西へ西へと進んでゆく。何と大きな無駄な犠牲がはらわれたことか。―

~レイチェル・カーソン 沈黙の春より~

20世紀半ばの一人の賢く勇気ある女性が我々に向けて発信した叫び。
今の世の中では、このようなことはありえないと思いますがそれもこれも先人達の失敗の上に成り立っていることを忘れずに。
これから、私たちは何をすべきか。
生態系との関わりを深く考えていきたいですね。

ちなみに、日本にはマメコガネに寄生する菌類が存在していて数のバランスがとれているので、それほどの大繁殖には至っていないということです。

あれ?背中がピンクの綺麗な虫がいたよって言いたかっただけなのに、重い話題になってしまいましたね。。。
[PR]
by garden-cat | 2010-07-16 13:35 |