足元の雑草から生きとし生けるすべてのものへ想いを馳せて


by garden-cat
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金木犀の香りの中で

※今回は長く重い話です。さしつかえなければ読んでください。
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以前飼っていた猫の命日が近いのでお参りに行って来た。
慈恵院。またの名を多摩犬猫霊園。
私は飼い猫も野良猫もこちらで合同葬にしてもらっている。
個別の墓は特に作らなく、合同慰霊碑にお参りする。
合同葬の子達は敷地内に散骨されるのだそうだ。
合同慰霊碑の周りはたくさんの花で溢れている。
横にはお供えのペットフード置き場。
これは、ここの墓守猫たちの餌になる。
この場所にくるといつも思う。
ここは、やすらぎと悲しみと愛と優しさが入り混じった不思議な場所だ。
来る前は写真を撮ろうと思って来たのだけど、この場所に来たらどうしても撮れなかった。
何か別の空気が流れている。そんな感じ。

まだ、この家に来る前のことだ。
以前住んでいたところから自転車で5~6分ほどのところに、木々が鬱蒼と繁った公園があった。
私はそこで出会った猫達が気になり、毎日のように通っていた。
ある日、いつものように公園に行くと見慣れない子猫がいた。
見たところ生後1~2ヶ月といったところだ。黒白のカギしっぽ。
初対面なのになんだか妙になついてきて肩にのぼったりしていた。
しばらく遊んで、そろそろ帰ろうと子猫をおろしてその場を立ち去ろうとしたが帰ろうとすると「ミャーミャー」鳴くのだ。で、話しかけるとまた肩にのぼってくる。おろして帰ろうとするとまた鳴く。そんなことを何度か繰り返した後、私はついに決心し、その子を連れ帰った。
8月の花火大会の日だった。
ちょうど手提げの紙袋を持っていたのでその中に子猫を入れ、自転車のかごに入れた。
帰り道の緑道を進む正面の空に花火があがっていた。
子猫は自転車のかごの中から不思議そうに私をみていた。
私は子猫をハッチと名づけた。8月のハッチ。みなしごハッチ。
そうして子猫はすくすくと大きくなった。

ハッチが4歳をすぎた頃、異変がおきた。
呼吸が苦しそうな感じ。
診断は猫白血病ウイルスによるリンパ肉腫。呼吸器近くのリンパにできる悪性腫瘍だ。
三種混合ワクチンは受けていたが、白血病ワクチンは打っていなかった。
ちょうどその2年前にやはり同じ症状で飼い猫が亡くなっていた。(この子の話はまた別の機会に・・・)
どちらも拾った子なので母猫から感染していたのかもしれなかったし、どちらか一方からうつったのかもしれなかった。
私は、またか。。。と、暗澹たる思いで日々を過ごした。あんな姿はもう見たくない。

その日、朝から苦しそうだったので動物病院へ行って点滴をしてもらい家へ連れて帰った。
もう、かなり苦しそうであと2、3日かななどと思いながら、私はいつもの公園へ出かけた。
爽やかな日だった。10月の高く抜けるような青空の下、帰り道の緑道は金木犀の香りにつつまれていた。
ふと、空を見上げれば、おびただしい数のカラス。カラス。カラス。
私はカラスは嫌いではない。どうしたんだろうと、立ち止まり見上げていると、そこへカラス好きのおじさんが現れた。怪我をしたカラスを飼ったことがあるそうだ。とてもなついていて可愛かったと、おじさんは語っていた。

おじさんと話をしていたら、だいぶ時間がたってしまったことに気づき、私は家へ帰った。
「ただいま」。玄関を入った途端、異臭がした。
「ハッチが死んだよ」。
当時、一緒に住んでいた同居人が言った。
同居人が帰ってきた時ハッチは苦しそうにベッドの下にもぐっていたそうだ。
そして、同居人がそっとハッチをベッドの下から出してあげた時、失禁してそのまま呼吸が止まったのだそうだ。「マロンの時と同じだったよ。」と言っていた。

私はこれまでに何度もしたのと同じ手順でタオルを敷いた段ポール箱にハッチの亡骸と花を入れた。
そして、一晩一緒に過ごし、次の日慈恵院へ連れていった。


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公園の池。
以前は鬱蒼として猫が隠れるのにちょうど良い感じの公園だったが、去年から大規模な工事が入っていてすっかり見通しが良くなっていた。名称も変わっていた。池は変わっていない。
いろいろな出会いと別れがあった。


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甲羅干しする亀。
以前はミシシッピアカミミガメがうじゃうじゃいたが、この子たちはなんだろう?
赤いのは見えなかったが。


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アヒルのガーコなんてのもいたっけ。。。
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by garden-cat | 2010-10-02 23:00 |